布団のカビ対策

快適で健康な住環境を得るための住まいのカビや布団のカビの除去方法についてご紹介しています。住まいや布団のカビ対策にお役立てください。

布団のカビ発生要因について

布団のカビの発生要因としては、近年の住環境の変化により、畳から吸湿性の無いフローリングの床への変化、綿布団から吸湿性の悪い化繊やカサ高を上げるためのポリエステルの芯材のはいった羊毛敷き布団等の増加により布団のカビの発生要因はますます増加しています。

また、カビはダニの発生要因と同じく、住宅構造の高気密、高断熱化とともに、住む人の温湿度の快適性追及、核家族化による室内の閉鎖時間の延長、掃除実施頻度の低下など、カビの生息環境がよくなってきたのが一因と考えられます。

特に寝室は人が一番長く過ごす場所で、布団にカビがあると、カビを吸い込みながら寝ていることになります。寝室の布団などの寝具のカビやダニ対策はとでも重要で、対策の最優先順位になります。

カビの発生条件

カビとダニの発生条件はよく似ており、空気中のカビの真菌がカビという目に見える形態として発生する条件は、温度・湿度(水分)・養分・酸素(空気)の4つの条件が必要です。

  • 温度(5〜35℃前後)
    カビの大半が5℃〜35℃前後の温度範囲で発育し25℃〜28℃で急速に発生します。その温度帯は人が快適に暮らす温度や睡眠中の布団の温度と一致しています。種類によっては低温や高温でも生息できる種類もあります。
  • 湿度(60%〜99%)
    大部分のカビは湿度70〜99%の状態が最も生育しやすく、80%を超えると急激に増殖します。また、カビは紫外線に弱く直射日光が当たる布団の表面ではうまく生育できずカビが発生する場所は日陰で湿気がこもる布団の裏側に多く発生するということななります。
  • 養分(ほとんどの有機物)
    布団は人の肌に直接触れるため、見た目以上に汚れています。布団のカビの栄養分は、ハウスダスト、チリ、垢、フケ、ダニの死骸、石鹸カスなどの有機物を栄養源にしています。
  • 酸素(空気)
    カビは少量の酸素があれば成育します。 住まいや布団のカビの発生条件についてご紹介しています。

室内のカビについて

室内で発生するカビは約60種類ほどあるといわれています。ほとんどのカビが湿気を好み、湿度が多くなると急激に繁殖します

特に、一日の内で一番長い時間を過ごす寝室は、リビング同様に、乾燥を好むコウジカビや青カビの根域となっています。更に、湿度の多い場所にいるススカビや黒カビが、布団や枕から確認されています。

その原因は、人は一晩でコップ一杯分の汗をかき、布団や枕がその湿気を吸うためであり、湿気を吸った布団や枕を収納する押入れからも確認されています。

カビは発ガン性物質であると同時にアレルギーや感染症を引き起こし、カビが発生した室内では早急に対策が必要です。

室内より検出されるカビの種類

室内からは60種類以上のカビが記録されていますが、普遍的に見られるのは下表に示すようなカビです。
カビの種類によっては人体に毒素や発ガン性物質をつくるものもありますので注意が必要です。

カビの発生状態 特徴 カビ菌名 主な発生場所

クロカビ
黒く斑点状に増殖
市販の防カビ剤が効かない
呼吸器系アレルギーの原因菌(小児喘息の一番の原因)
ウラドスポリウム 風呂・トイレの壁・タイル目地
塗装面や内装材の接着剤・ビニールクロスなど
エアコン内部・加湿器内部
白・黄・緑・黒
コウジカビ
まだらにいろいろな色に変化
コウジカビ・クロカビも一種
呼吸器アレルギーの原因菌
アスペルギルス
亜種のフラパスは肝臓ガンを引き起こす非常に危険な菌種
自然界に広く分布
食品や飼料、皮革製品など
布団・畳・カーペット・家具類
スス状に黒く
ススカビ
気管支喘息の原因菌
過敏性肺臓炎の原因菌
多くの抗カビ剤が効かない
再発しやすい
アルテルナリア 布団・塗装面やビニールクロス、接着剤
ホースやシャワーカーテン、風呂場のスノコ
エアコン内部
白・桃・黄緑・青
アオカビ
200種以上の亜種を持つ
青緑色の点が特徴
カビ毒を生成する
ペニシリウム 地球上のあるゆる所に生息
食品類・柑橘類・パン・餅などによく繁殖
押入れ・畳などにも繁殖する

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寝室や布団に生えるカビは大変危険

寝室や布団に生えるカビは、ほかのどの室内のカビより危険です。寝室の天井や壁、布団などにカビがあれば、そこで寝ている人は、朝起きるまで、カビで汚染された空気を吸い込んでいることになります。

特に、布団はカビの温床になりやくく、寝ているときは、呼吸している鼻に最も近いことから、睡眠中に大量のカビを吸い込む可能性があります。

人は寝ている間に、一時間当たり約50グラムの水蒸気を発生させています。8時間の睡眠だと400グラムの水蒸気が布団や空気中に放出されています。

子供は大人より汗の発生量が多く、子供の寝ている部屋には、注意が必要です。アレルギー疾患の子供には、細心の注意が必要です。

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寝室や布団のカビの予防方法

寝室や布団のカビを予防するには、朝起きたら、窓を開けて換気をします。晴れた日であれば、布団を干すことをお勧めします。布団干しは、お昼をはさんで片面2時間程度行います。

ベッドをお使いの方は、重くて大変ですが、月に一度くらいはマットレスの日干しもお勧めします。

布団を長期間収納される場合には、布団の丸洗いをお勧めします。

布団に注意をはらい、湿気を取れるものはいいのですが、寝室の窓のまわりや天井、壁にカビが発生している場合は、ほかの部屋よりもまず寝室のカビ対策をするべきで、優先順位は一番です。

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押入れのカビ対策

住居スペースばかりに目をとられ、あまり目につかない押入れは、掃除も忘れがちになりますが、大切な物や服や布団を収納するスペースが、最もカビが繁殖しやすい環境にあります。

外壁に面した断熱不足の押入れで、物を詰めすぎの押入れは、水分を吸収しやすい布団などからカビが発生する可能性が高くなります。押入れを開けた時に布団などが独特の臭いを発散するのは布団に発生したカビの臭いです。

押入れのカビ対策方法

  • 押入れの床にスノコを敷く、奥と左右側面にもスノコを立てて置くと大変効果的です。
  • 押し入れの壁から5cm以上離して収納し、布団なども詰め込みすぎないようにする。
  • 左右の扉の端をそれぞれ5cmくらい開け風の流れをつくる。
  • 布団などの保水性のよい収納物が、湿っぽくなっていたら、その都度、天日干しをする。
  • クリーニングに出した後のビニールカバーや袋はそのままにせず、出して収納する。
  • 着物や皮革製品等の高価なものは、乾燥した場所を選ぶか脱酸素剤入りの収納袋を利用する。

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布団のカビの除去方法

布団に発生したカビの除去には水洗いが最適ですが、単に水洗いしただけでは取れません。通常、カビの除去には塩素系漂白剤による漂白が一般的ですが、布団等の色柄物には色が落ちるので使用できません。殺菌力のあるシミ抜き剤を使用し、すこしづつ時間をかけてカビを徐去します。

布団に発生したカビは、除去しただけでは解決になりません。発生原因を解決しないと除去しても、すぐに発生していまいます。

布団の丸洗いによるカビの徐去について

布団に発生したカビを除去するには、カビの発生程度にもよりますが、小さな斑点状に発生している初期の場合は、側生地の状態にもよりますが、布団の丸洗いによりかなりの確率で除去できますが、斑点が大きく発生し、かなりの期間が経過ている場合は、薄くはなりますが完全には徐去できません。カビ菌の浸透により、側生地が弱り破れたり、穴が開いたりする場合があります。

布団丸洗いにより、カビの臭いやカビ発生条件である汚れの除去や高温の乾燥処理により、カビの進行を止めることは可能です。

布団にカビが発生した場合は、できるだけ早く丸洗い専門店にご相談ください。

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布団丸洗いご利用案内

当サイトから布団の丸洗いをご利用される場合の関連ページをご案内しています。ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。

ふかふかの清潔な布団でぐっすりお眠りください

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